文は人なり

フリーライター・作家の若林理央です。Twitter→@momojaponaise

2024-01-01から1年間の記事一覧

サブタイトルは「おいおい道綱」ー『光る君へ』第15話考察ー

時の経つのは早く、時間は有限である。 藤原道長の父である兼家の死から2年経ち、道長とまひろの別れから数年経った。 道長の若き日の面影は消え、内裏では毅然としたたたずまいを見せる一方、ふたりの妻との夫婦仲も冷えてはいないようだ。特に妊娠中の妾…

貴族社会では身分が低くてもー『光る君へ』第14話考察ー

『光る君へ』第14話は、異なる場所で悲しみ悩むまひろ(紫式部)と道長が描かれた。 道長と別れて以来、どこか悲しげなまひろであったが、ようやく自分の「志」を見つける。しかしその「志」はたやすく折られてしまい、自分の甘さをも突きつけられる。 今回…

はっきりとわかった嫡妻と妾妻の違いー光る君へ第13話考察ー

「おかえりなさいませ」 当たり前のように土御門邸、つまりは嫡妻(正妻)倫子のもとへ帰ってくる道長。帰ってこない日は妾妻の明子のもとへ行っているはずだ。史実の道長なら、もっと通っている女はいるはず。 しかし道長が婿入りしたのは土御門邸であり、…

まひろはなぜ「妾になる」と言えなかった?ー『光る君へ』第12話考察-

「妻になってくれ」 「北の方にしてくれるってこと?……妾(しょう)になれってこと?」 令和を生きる私たちにとって、結婚と妾は結びつかない。しかし平安時代においては、妾も妻のうちのひとりだったようだ。 逢瀬を重ね、結びつきを強めていくまひろ(紫式…

若林理央 ポートフォリオ【これまでの執筆記事】

2024年2月末 初の商業出版の書籍が刊行! 内容 タイトルは『母にはなれないかもしれない 産まない女のシスターフッド』 産む女性、産まない女性、産めない女性、そして男性。 すべての人がお互いの立場を認め合い、自由な生き方ができる世の中になるよう願い…

書籍出版と刊行記念イベントのお知らせ

いつもこのブログを読んでくださる、大切な読者の方へ。 Xとの親和性の高いnoteを中心に更新していましたが、このブログは、私にとって特別なものです。 書評を書き、執筆実績を示して、皆さまに知ってもらう。 noteとどのように分けていくかは今後の課題で…